再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
自分の気持ちがこんなにも弱気のままじゃ、結局、新しい恋もできないし、前には進めない。
わかってはいるんだけど……
ああ、もっと自分の卑屈な気持ちを弾き飛ばして、スカーっとした気分で生きてみたい。


そんな日がいつか私にも訪れるのかな?


「もう、出よっ」


湯船からあがり、脱衣場に1歩入ると、少し涼しくて気持ちが良い。
着替えて、髪を乾かして、いつもと同じようにアップにした。そして、軽く化粧もした。
もし、瑞が昔のままの容姿だったら、化粧なんてしないですっぴんでいたかも知れない。相手の見た目によって変えるなんて、考えてみたら失礼な話だ。


ごめんね……昔の瑞。


***


約束の時間ちょうどに待ち合わせ場所に行ったら、瑞はもう待っていた。


「ごめん、また待たせてしまって」


温泉が気持ち良過ぎたのと、あと……色々考えていたせいで遅くなったことを申し訳なく思った。
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