再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
「愛莉、俺のマンションに来い。一緒に暮らそう。そしたら……ずっと側にいられる」


え?
瑞の口から次々と飛び出す現実離れした言葉。
告白の次は同居の誘い?
さすがに頭が混乱して気持ちの収集がつかなくなってしまう。


「ちょ、ちょっと待って……そんなこと急に言われても困るよ。私が瑞と一緒に暮らすなんて」


「……嫌なのか?」


その少し切なげで甘い声が私の胸をくすぐる。
私は、これに弱いみたいだ。


こんなにも私を想ってくれてることは、正直、素直に嬉しい。
でも、私と瑞との間にある長い長い幼なじみとしての時間や、とことん自分自身に自信が持てないことも含め、いろんなことが私の「前に向きたい」っていう気持ちを否定する。
やっぱり、すぐに答えを出すことは……とても難しい。


情けないよ、こんな自分がすごく嫌になる。
本当に泣きたい――
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