意地悪な会社の先輩だったはずが、急に甘く溺愛してきます
「え!?」

入社二年目、まだ金銭的にそんなに余裕もないので、苺大福に600円は私には高い。

「大丈夫、また差し入れするよ」

「でも、また苺だけ取るくせに・・・」

「今度は俺の苺もあげるよ」

「え!」

つい嬉しい声が出てしまった。


「・・・可愛いなぁ、月歌ちゃん」


「何か言いました?」


「ううん、なんでも。あ、今、月歌ちゃんが書いてる書類提出今日までなの覚えてる?」

「へ!?」

「まぁ月歌ちゃん、仕事早いし大丈夫だよ。俺が話しかけて邪魔しなければだけど」

「もう、話しかけないで下さい!」

私は井田さんを遠くに押しやってから、仕事を再開した。
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