Good day ! 2
「それではこれより、新郎新婦のお二人が装いも新たに入場されます。どうぞ大きな拍手でお迎えください!」

伊沢のセリフに、皆は入り口に注目する。

登場した二人に、わあ!と一斉に歓声が上がった。

野中はパイロットの制服姿、そして彩乃は日本ウイング航空のコーポレートカラーである、スカイブルーのドレスだった。

「うわー、素敵!とってもお似合い!」

恵真も大きな拍手を送る。

キャンドルサービスをしながらゲストのテーブルを回り、高砂に着いた二人が深々とお辞儀をし、顔を上げた時だった。

二人のうしろの幕がサーッと左右に開き、皆の目に滑走路と飛行機が飛び込んできた。

「ええー?!凄い!」
「ひゃー!何これ」
「素敵ー!」

口々に驚きと感嘆の声が上がる。

「なんて素敵なの?凄い…」
「確かに。この眺めは圧巻だな」

そう言ってから、大和は、ん?と首をひねる。

「恵真がお薦めしたんじゃないの?この会場」
「そうなんだけど、ここまで凄いとは思ってなくて」
「ははは!そっか。しかし絵になるなあ」

ゲストも高砂の前に集まり、飛行機をバックに新郎新婦の写真を何枚も撮る。

ひとしきり盛り上がり、ようやく皆がテーブルに戻ると、ケーキカットやファーストバイト、ブーケトスが行われる。

披露宴は和やかな雰囲気のまま無事にお開きとなり、ゲストも皆、笑顔で会場をあとにした。
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