吸って愛して、骨の髄まで

でも、必死に自分をよく見せようとしている理央を可愛と思う自分がいて。



「…ふっ。薫子、僕のこと見すぎ。そんなに見つめられたら照れちゃう」



理央にそんなことを言われてしまうほど、目が自然と理央を追ってしまう。



「っ…な!」



見ていたことがバレたと思うと途端に恥ずかしくなって、思わず大袈裟に反応してしまった。



「あははっ、薫子ってば本当可愛い。すぐ顔真っ赤にしちゃって…そういう顔、外であんまりしちゃダメだよ?ただでさえ薫子は綺麗で可愛いくて大変なんだから」



「〜っわ、わかったから…!教室でコソコソと、いい加減やめてくれる…!?」



まだ教室に残っている生徒たちからの視線が突き刺さり、とてもいたたまれない。



特に女子は「なんで美崎さんと仲良さそうなの?」的な意味合いが含まれている違いないのだから。



「い、行くんでしょ?カフェ…。早くしないと帰るのが遅くなるわ」



私もボソッと零すと、理央はにっこり微笑んだ。
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