怖い部屋-やってはいけないことリスト-
笑顔の写真
透子がやってきたのは夕方近くになってからだった。
その頃には少し雪も溶けていて、ふたりは別の部屋に移動を済ませていた。


「ごめんごめん、いやぁ! すっごい雪だったね!」


ふたりと合流するなり透子が頭をかきながら笑う。
その表情には反省の色が見えなくて亜希と和也は二人して仁王立ちをし、睨みつけた。


「あれ? ふたりとも機嫌悪そうだね? どうしたの?」


ケロッとした顔で首をかしげて聞いてくる透子には一切に悪気がないようで、なんだか怒ることがバカらしく思えてしまって、ふたりの表情が同時に和らいだ。


それを見て透子が「さっすが双子だね! 今表情がシンクロしてた!」と、手を叩いて喜んだ。
こんな調子だからどうも怒るに怒れない。
亜希と和也はとにかく大変だったのだと、透子に説明することにした。

透子はふたりの話に目を見開いたり、息を詰めたりして耳を傾ける。


「うわぁ! 本当にあの部屋って危険だったんだね!」

「そうだよ、だからさぁ」

『これからはちゃんと自分たちにも伝えておいてよね』


亜希がそう言おうとするのを透子が遮った。


「でも解決してくれたんだよね!? ほんっとありがとう!」


目をキラキラと輝かせる透子に亜希は押し黙る。
透子は右手で亜希、左手で和也の手を握りしめるとブンブンと振り回して何度も「ありがとう」と繰り返す。


「そういえば、おじさんもすっごく感謝しててさ、スキー代を持ってくれることになったよ」

「いいの!?」


亜希は思わず目を輝かせる。
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