怖い部屋-やってはいけないことリスト-
その質問に和也は首を傾げた。
似ているようにも、違うようにも見える。

なにせ鏡に出てくる少女の顔色は青白く、血が流れているのだ。
簡単には判断がつかなかった。


「もしこの子だとすれば、この子はもう死んでることになるよな。一緒に映ってるふたりはどうだろう? まだ生きていて連絡が取れるとすれば、有力な情報が得られるはずだけど」


和也の言葉に亜希も同意した。
でも、写真に写っている女性たちと連絡を撮るのは安易ではないと想像がつく。
しばらく写真を見つめていると、途端にばしゃばしゃと水音が聞こえてきてふたりは顔をあげた。

音はお風呂場から聞こえてきたみたいだ。


「亜希、今日はもうお湯をためた?」

「そんなことしてないよ」


亜希は左右に首を振る。
今日は透子が到着すれば別の部屋に移動する予定になっている。

だからお風呂の準備はしていない。
するにしてもまだ時間が早すぎる。


「じゃあ、今聞こえてきた音はなに?」

「わからないよ」
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