幼馴染が邪魔をする

6.




『カラオケ行くぞ』

「はいはいストレス発散ね」

『海斗も呼ぼ』

「海斗ならたぶんそろそろ…」

「結衣、啓悟」

「ほら来た」

『え、なに、2人で遊ぶ予定だったの?』

「んーまぁそんなとこかな」

「海斗、結衣がいつものあれだって」

「あれ?別れたの?今回も早かったね」

『優しい幼馴染達のお陰で
彼氏の理想跳ね上がってるせいかな』

「褒めてるの?」

「やめろよ、照れんだろ」

『褒めてるっちゃ褒めてるけど
困ってるの方が正しいかな』

「まぁまぁまだ若いんだし」

「これからきっと俺らより良い奴現れるって!」

『だよね!?そうだよ!!』



今はまだ気が楽な幼馴染2人が

一緒に遊んでくれれば

それでいいやー!と立ち上がり店を出る



『会計よろしく!』

「おい、結衣!スマホ!って先に外行きやがった」

「啓悟、俺が持ってくよ」

「ん」



ピロンと通知が鳴り2人で見る


“結衣ごめん!別れたくない!”


それを見て笑う悪魔2人



「残念でした」

「あーあー結衣ってば可哀想に」

「次は啓悟がやってよね、足止めすんの疲れた」

「えーそういうのは海斗が得意だろ」



会計をして外へ出れば



『早くー!!暑いー無理ー』

「先に出んのが悪いだろ」

『だってー』



ブーブーと怒っている結衣

産まれた時から決まってたんだよ

君は俺らから離れられない



ずーっと振動するスマホの電源を落とし

ポケットにしまう


< 6 / 8 >

この作品をシェア

pagetop