うちのクラスの吉田くん!

その7

 ある日の休み時間、吉田と渡瀬と三人でしゃべっていたときのこと。

「よっしー、次の日曜日は部活動は休み?頼みがあるんだけど……」

 俺がそう切り出すと、吉田は本当にすまなそうな顔でこう返す。

「いやカズキ、申し訳ない。俺にはその日、任務がある……」

「また二次部(二次元同好会)の先輩の付き添いかあ??」

「なあに?何かあるの?」

 いつものように渡瀬は軽い口調で、俺は興味しんしんで尋ねた。

 すると吉田はスッと立ち上がる。

「『忘れるな。君にはこの地球があることを。そして、この地球の未来を見守っていってくれ。俺はただ、今この地球を守れたことを誇りに思う……』。俺は、ヤツとの約束を、守るんだ!!」

 吉田はゆっくりと下を向く。
 いやに芝居掛かった吉田のその台詞に、俺と渡瀬はすぐに納得した。

((あぁ。よっしーは日曜日、特撮の展示会に行くのかぁ……))
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