紳士な若頭の危険な狂愛
「また話を逸らされていました。
何を賭けていたんですか?」
いたずらっぽい笑みを浮かべた彼は、
「カタギである貴女に告白すること、そして妻に迎えたとしたとしても組長の妻として仕事はさせないという約束です」
「組長の妻として何もしないのは無理なのでは」
「狂うほど愛おしい貴女を手に入れられたら、外に見せるわけが無いでしょう?」
笑っているようで美東さんの目は笑っていない。
どうやら私は他からの危害を加える心配よりも、おそらく目の前にいる美しい獣から身の安全を考えるべきなのだろう。
「私は貴女への思いとリスクを伝えました。
実際のリスクはこんな簡単な話ではありません。
ようは、カタギの世界を捨て、こちらの世界に来られるかという事なんです。
本能では貴女が嫌がろうと、光の世界に戻したくは無かった」
彼は目を伏せ、そして再度私の目を見据えた。