美男子ヤンキーは一途な犬だった



『今日は喧嘩なかったの?』

「…あー、まぁな」

『良かった良かった!』

「なんで他人のお前が嬉しそうなんだよ」

『イケメンが傷付くの嫌だから』

「イケメン好きか」

『女の子は大体イケメン好きよ!』

「欲に忠実なんだな」

『ええ!それはもう!』

「ははっ 素直かよ」



クスクスと笑うヤンキーくん

え、笑った顔は破壊力抜群じゃん

これ絶対何人も女の子落としてきたよ



『心臓もぎ取れそう』

「は…?」

『あ、えと、顔がお強いですね』

「何言ってんだお前?」



本気の驚いた顔をする彼に

あれ、この子もしかして

自分のお顔の良さ知らない?



『じゃあちゃんと傘買って帰りなよ』

「あー、その…」

『?』

「ぶ、ブスはもう俺に話しかけんなよ!?」

『振り出しに戻った』

「じゃ、じゃあな!」

『ふふっ ん、またね!』



分かりやすいツンデレに笑みが零れた

今日の出来事で

雨も悪くないなと思えた


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