美男子ヤンキーは一途な犬だった
第2話



「お、瑠菜ー!」



放課後になり帰宅しようと門まで向かえば

ここ最近仲良くなったヤンキーくんが

元気よくブンブンと手を振っていた



『ちょっと高倉くん!?
来ないでって言ったよね!?』



ただでさえ高身長に綺麗な顔立ち

そして見てわかるヤンキー感

通り過ぎていく子達がヒソヒソと話す



「斗真って呼べよ」

『高倉くん』

「あぁ?」

『睨むな』

「斗真って呼ぶまで動かねーからな」



口を尖らせしゃがみこむ男

最近これの繰り返しで頭が痛くなる



「彼氏なのに」

『いや違う違う』

「何がダメなんだよ!
俺の顔好きだろ!?」

『いや顔はね!?
寧ろそれだけの理由でいいの!?』

「まぁ瑠菜なら」

『いいのかよ…』



なんだ、なんなんだ

急に素直ちゃんになって…

どうやって調べあげたのか

今日から俺の彼女発言から

次の日には既に門で待っていた

お陰で毎日クラスメイトから

他クラスの女子にまで問い詰められる



「あのイケメンだれ!?」と



私もわからん…

道で倒れてたイケメンを

お人好しで話しかけてたら

こうなったとしか言えない…



『ハァ…とりあえず行こ、斗真』



名前で呼べば嬉しいのか

パァッと顔が明るくなり



「おう!」



二カッと可愛く笑う



『クッソ…』



これだからイケメンはよお!!


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