泣き虫な私が、泣かない社長に愛されてます
社長がハンカチを取り出して、私の涙を優しく拭う。


「好きなだけ泣けばいい。俺が横にいる。その代わり、俺が泣く時もそばにいてくれないか?」

「返事はいつでもいい。でも、もう一人で泣かないでくれ」


上手く答えられない。

すると、社長が涙が伝《つた》う私の頬にキスをした。


「君はいつでも可愛いが、笑顔が見たいと思ってしまうな」

「明日もここに来ていいか?また、他愛もない話でもしよう」


そう言って、社長はハンカチを置いて部屋を出て行ってしまった。
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