泣き虫な私が、泣かない社長に愛されてます
君には嫌いと言われたくない
翌日。

いつも通り資料室に行くと、本当に社長が先に来ていた。

「泉さん」

「社長は社員の名前を全員覚えていらっしゃるんですか?」

「そんなこと出来るわけないだろう」

「じゃあ、なんで私の名前を?」

社長がじっと私の顔を見つめる。

「入社式で沢山の新入社員を見た時、君は強そうだったから、少し印象に残ったんだ」

「強そう?」
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