理想を描く世界で君と
私は拓馬の家からの帰り道も、家に着いてからも、ずっと考えた。
拓馬が元気になるには拓馬がこの世界からいなくならなければいけない。
でも、元の世界から戻る方法はわからない。
「私が願えばいいのかな」
拓馬が元の世界に戻れるように。
それがうまくいくかは分からなかった。
そういうことを願ったことはないし、自分の体の心配もある。
それでも。
私にできることはそれしかなかった。
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