私のこと愛しすぎだよ、結多くん。
このみちゃんこのみちゃんこのみちゃんこのみちゃんこのみちゃんでしかねえから、俺の脳内。
結多side




きっかけなんて、些細なこと。


なにかに夢中になるきっかけなんて、好きになるきっかけなんて、些細なことでいいだろうし。

それが単純に俺にとってはすべて、一生、いや永遠になったってだけ。


それだけなんだよ、このみちゃん。



「よっしゃあ結多!同じクラス!!」


「結多!あたしも~!また3年間よろしくね~!!」


「……燃やしてしまおうか、こんなクラス表」


「「なんでだっっ!!」」



────それは桜の花びらがひらひらと落ちてきては肩に止まる、


ってな描写よくあるけど、実際はそんなのなかなか無いよなってくらいの季節って言ってたらさ。

あれ?結局なに言いたかったんだっけ?ってなったんで。


あのー、あれだよ、新学期、入学式。
そうそうそれそれ。

だいたいは出会いの季節でしょってか、春はでかい行事が詰め詰めなわけだから物理的にも出会うじゃん。


いやあ適当すぎて怒られそうですね。


では改めまして。


それは高校に入学して数日目、初めての席替えをした日から俺の世界は始まった。



< 90 / 170 >

この作品をシェア

pagetop