噂の〝クズ〟に溺れて。


ほんの少しの間塞がれていて。



くちびるが離れたあと。



「あー、やばいっ、
相川さんとのキス、癖になるね」



さらっと、そんなことを口にした〝クズ〟



いつもの目つき悪い目じゃない。



どこか、色っぽい目つき。



その目をジッと見つめながら。



「っ、く、せ?」



そう問いかけると。



「いまは、言わない。
つか、以上一緒にいたらやばいから。
相川さんは早く、風邪治しな」



〝クズ〟はそう言うと、
私が言葉を発するのを待たずに。



──────グイッ!



と、後頭部を引き寄せて。



元々熱い、
私のおでこに、ふわっと温もりを落とした。



〝クズ〟とお熱な私は、混ざるな危険。



なんだか、そんな気がして、
そのキスで更に熱が上がった気がする............

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