無気力生徒会長にはヒミツがある。
緊張で震える会長も。
言葉を選んで言葉を発する会長も。
物欲しそうに私を見て、血を欲しがる会長も。
ぜんぶ、
──────他の子には見せたくない。
そう思っちゃって...........................
きっと、
この気持ちは、好きとか、恋とか。
そう言うやつだと思った私は。
「もぅ、私以外の血吸わないで、ください、
きすも...............っ、だめ、ですっ、
たぶん、会長のこと、すきだから、」
会長を見上げながらそう言った。
「...............さとちゃん、かわい、これからは、
僕の吸血する顔とか、2人だけのヒミツね」
会長はそう言って、私の首筋に顔を埋めた。
その顔を見られるのは、
──────2人だけのヒミツだから。
fin.


