何度時間を戻しても婚約破棄を言い渡す婚約者の愛を諦めて最後に時間を戻したら、何故か溺愛されました
SIDE:RIANA[サイド:リアーナ]


Side : Riana 《サイド :リアーナ》


「はぁロイド様、格好良かったな・・・」

街に出かけた夜、ベッドに入ってもロイド様のことが忘れられなかった。

凛とした佇《たたず》まいで、優しい口調。

物語に出てくる王子様の様だった。

暫く前から、お姉様も大人びるようになった。

私にさらに優しくなり、笑顔も増えた。

理由は分からなかったが、そんなお姉様が嫌ではなかった。


しかし、いくらお姉様に愛されてもそれだけでは足りなかった。


お母様が早くに亡くなり、お父様も愛してくださらない。

皆が羨《うらや》むほど、愛されてみたかった。

ヴィルナード王国第一王子ロイド・エルホルム、彼に愛されれば幸せと言えるだろうか。

愛されることを憧れのままにせず、現実に出来るだろうか。
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