腹黒王子の甘い寵愛。
た、確かに桐谷さんいい噂ないし関わらなくないのはわかるけど……。


「僕が……いつ情けない顔をしたって言うんだ」


この声は……朔くんだ!

嬉しくなって、ベンチを立って朔くんに駆け寄っていく。


「朔くん!」

「る、瑠奈……可愛い。どうしたの?犬みたいに僕の方に駆け寄ってきて……可愛いじゃないか」

「え、えええっ……そ、それより困ってて……」

「困ってる?やっぱりアイツか」


ぎゅっと朔くんに抱きしめられてしまう。


「あ、あの朔くん抱きしめるのは……」

「おい桐谷。お前は退学だ」

「はぁ……!?それはねぇだろ」

「瑠奈に近づくものは俺が全員消す」

「えっ……?」


い、今サラッととんでもないことを言ったような……??


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