極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
その日の夜。通院の結果を翔琉さんに報告した。

「――というわけで、これからは簡単な料理や洗い物あたりから、リハビリがてら少しずつこなしていこうと思っています」

胸を張って報告すると、彼はソファに腰かけながら複雑な顔をした。

「結果が良好なのはよかったけど、家事は適度にね。星奈はすぐ無理をするから」

大丈夫と言いたいけれど、一度無理をして倒れているから反論できない。

「くれぐれも気をつけます」

そう言って背筋を伸ばす。

「そうだ、星奈。今週の土日は出勤になりそうなんだ。すまない」

隣に座る私の頭を申し訳なさそうにぽんぽん撫でながら、彼が言う。

「わかりました。大丈夫、思いっきり仕事なさってきてください」

彼の仕事は私の夢にも繋がっている。止める理由なんてない。

……はずなのだけれど。

寂しく思っているのを見透かして、彼は慰めるように私の頬に触れる。

「日曜は早めに帰ってこられそうだから、一緒に夕飯を食べよう」

「はい!」

ひとりでも平気、そう口にしながらも、いざ彼が帰ってきてくれると聞くと無邪気に喜んでしまう私だ。

翔琉さんは「そういうところ、かなわないな」と漏らして、私をきゅっと抱き寄せた。



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