いい加減気づいてよ
「おはよ!南!」

「おはよ!こうくん!」

「あ、ちょっと待って!」

そう言って私の腕をつかんだ。こうくんが近づいてくる!

「…っ」

ぎゅっと瞼を閉じた

「…よし!取れた!」

「え?」

「ゴミ付いてたから」

なんて、キラッキラの笑顔で言われたからつい、ドキッとしてしまう。

登校中特に話すわけでもない。お互い相談したい時とか、話したい時に話す感じだ。

端から見たら気まずそうに見えるかもしれない。でも、私はこの無言の空間ですら、愛おしくおもえた。
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