絶交ゲーム
「恋愛も勉強も、結に邪魔されてたんだって」


昼頃になると教室中にそんな噂が出回るようになっていた。
ほとんど本当のことなので結は反論できずにうつむいて座っている。

弥生の方は被害者として沢山のクラスメートに囲まれ、自分がどれだけ我慢してきたのかを吐き出し続けていた。
洋子と玲香と同じ様になった。

ふたりの関係は完全にこじれて、もはや修復はできない。
私は自分の席からその様子を傍観していた。


「これは完全に成功したね」


詩子が近づいてきて耳打ちしてくる。
私はニヤリと口角を上げて頷いた。

今回はかなり手こずったけれど、どうかここまで来た。
あとは勝手に絶交してくれるのを待つだけだ。
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