絶交ゲーム
☆☆☆

学校へ行くと結の机に落書きがされていた。
消えにくい油性ペンで『ブス』『デブ』『チビ』と、まるで幼稚園児並の悪口が並んでいた。

それは弥生の文字ではないようで、無関係な生徒が感化されて書いたものらしかった。


「人の恋愛の邪魔してるからそうなるんだよ」


弥生が聞こえるように呟いてクスクスと笑う。
もしかしたらラクガキするように指示を出したのは弥生なのかもしれない。

元々人望のある弥生がイジメのリーダーになればあっという間に広まっていくことだろう。
結は恐ろしい相手を敵に回してしまったのかもしれない。

ぼんやりとその様子を見ていると、ふいに結と視線がぶつかった。
その顔には『助けて』と書いてある。

だけど私は素知らぬ顔をして視線を外した。
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