絶交ゲーム
今このクラスではイジメのリーダーがふたりいて、いじめられっ子もふたりいる。
そんな構図ができあがっていた。


「珍しいよね。ターゲットが複数でリーダーも複数いるっていうのは」

「そうだけど、気になるところってそこじゃないと思うけど」


詩子はなんでか呆れ顔だ。
ゲームで絶交させたことでクラスの雰囲気が変わったって、正直私にはどうでもいいことだった。
だて、もうゲームは終わったんだから。


「ところでさ、今日はどこに行く?」


話題を変えると詩子の目が輝いた。
今朝ポイントが入ったことはすでに話していた。


「今回は大きかったもんね。なんでもできるよね」

「そうだよ。私達ならなんでもできるんだよ。1つのクラスを崩壊させることくらい、どうってことない」


私は大きく頷いて見せた。
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