絶交ゲーム
3組目のターゲット
翌日は創立記念日で、学校が休みの日だった。
平日の今日は家に私以外誰もいない。

本当は昼間でのんびりと過ごしたいのだけれど、朝の食卓に顔を出さないと文句を言われるのでのろのろとベッドから起き出した。


「おはよう」


昨日カラオケで歌いすぎたせいか、喉が枯れている。
私は母親が出してくれたお茶を一気に飲み干した。


「雛、昨日はちゃんと勉強したのか?」


父親から鋭い視線を向けられてうんざりした気分になる。
昨日は父親が帰宅する5分前にギリギリで帰ってきたのだ。

一応母親には内緒にしてもらうように言ったのだけれど、信用はできない。


「したよ」


私は短く答えてテレビに視線を向ける。
朝のニュース番組では動物園で次々動物の赤ちゃんが生まれていることを報告している。
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