絶交ゲーム
100万ポイント
いざとなれば私1人でもこのゲームを続ける。
詩子の反応を見ていて私はそう決めていた。

今はまだゲームをやり始めて間もないから詩子の力が必要だけれど、慣れてくれば力を借りる必要はなくなっていくはずだ。
自分がひとり立ちするためにも、今回はやっぱり男子生徒たちを絶交させてみる機会なんじゃないかと思い始めていた。

浩二と豊のふたりは休憩時間になると互いの机を行き来してサッカーの話しに花を咲かせているので、写真を撮るのは容易いことだった。


「今隠し撮りしただろ」


友理に声をかけられて私は咄嗟にスマホを隠した。


「隠したってバレバレだっつーの」

「お願い、黙ってて」


両手を顔の前で合わせて拝むような格好で言うと、友理は笑って首の後ろをかいた。


「別に誰かにチクったりはしないって。ただ、本当にあいつらのこと好きなんだなぁお前」

「わ、悪い?」

「悪くはないけど、あんまりやりすぎるなよ?」
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