絶交ゲーム
利用する
なにもいい案が浮かばないまま朝がきて、今日も学校へやってきていた。
詩子は昨日カラオケに行ったのがよかったのか上機嫌だ。


「また今度、次のお小遣いが入ったら遊びに行こうね」


と、言っている。
次のお小遣いか。
と、私は考える。

次のお小遣いということは来月になる。
それまでに電子マネーが残っているとは思えなかった。

お小遣いをもらっても大した金額じゃないし、遊びに行ける場所、買い物できるものは制限されてくる。
私が望んでいるのはそんなんんじゃない。

もっと自由に、何も考えずにお金を使える生活だ。
日々の生活の中でレシートを取っておいたり、家計帽をつけたりするようなことはしたくない。

そう考えていたとき、玲香が机にぶつかってきた。
一瞬、それが誰だかわからなかった。
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