絶交ゲーム
成功通知
翌日の放課後。
私は少し時間をおいてから教室を出ていた。

サッカー部の練習はとっくの前に始まっていて、声が聞こえてきている。
校門を出た私は病院の近くにある公園に立ち寄った。

その公園は砂場とすべり台とブランコしかない小さな公園で、人の姿は滅多に見ない。
今日も都合よく、誰も遊んでいなかった。

私は砂場へ向かい、自分の膝小坊や頬にわざと砂をつけていく。
スカートにも凝れをつけて、髪の毛を少しだけ見だした。

その格好のまま、今度は病院まで一気に走った。
ハッハッと息が切れるくらい走って、エレベーターも使わずに浩二が入院してる階まで階段を駆け上がった。

到着する頃にはかなり呼吸が乱れていて、日頃の運動不足を思い知らされてしまった。
ドアの前で呼吸を整えることもせず、ノックもせずにいきなり飛び込んだ。

ベッドに座って雑誌を読んでいた浩二が驚いた顔をこちらへ向ける。


「雛ちゃん？　どうした？」


ベッドの上で身を捩って少しでもこちらへ近づこうとしているのがわかる。

私は一気に浩二へ駆け寄った。
そしてその体にすがりつく。
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