絶交ゲーム
小テスト
家に戻ると母親がホッとした表情で笑みを浮かべた。
今日は私が早く帰ってきたから、父親から小言を言われなくて済むからだろう。


「ただいま」

「おかえり、お腹へってない?」

「詩子と少し食べてきたから大丈夫。少し勉強するね」

「そう。あまり気負わなくてもいいからね」

「わかってる」


母親との短い会話の後、私は自室へと向かった。
机に参考書を広げてペンを持つ。

できるだけ父親のことは考えずに、問題に集中する。
問題文がどんどん頭の中に流れ込んできて、その答えが手にとるようにわかる。

集中して問題を解いているとドアをノックする音が聞こえてきて私は手を止めた。
お母さんだろうか?


「はい」


と返事をすると、ドアを開けたのは父親だった。
スーツ姿の父親は勉強している私を見て満足そうに頷いている。
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