絶交ゲーム
洋子も友人らとテスト結果を見せあっているようで、小さなミスが目立って30点も取れなかったみたいだ。
優秀な洋子にしては低い点数。

そして玲香はというと……。


「玲香のテスト見た?」

「見た見た! 0点だったよね!」


あちこちからクスクスと笑う声が聞こえてきて、嫌でも玲香の点数を知ってしまうことになった。


「0点って、ありえる?」


私は詩子へ向けてささやきかける。
いくら玲香が勉強できないと言っても、まさかそこまでとは思っていなかった。

玲香がいつもカンニングして点数を稼いでいたことが事実だと判明したようなものだった。


「いくら美人でもそこまでバカとか付き合えねぇわ」


玲香の取り巻きの1人が呆れた声で呟くのも聞こえてきた。
その声に玲香がなにか言いたそうに口を開くけれど、結局なにも言わずにうつむいてしまった。
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