絶交ゲーム
第2ゲーム
次の日に学校へ行くと校門の前で詩子が待っていた。


「今日は先に教室に行ってなかったの?」


私達は別に校門前で待ち合わせをしているわけじゃない。
先に到着したときには普通に教室まで行ってしまうことが多かった。


「だって、待ち遠しくて」


詩子はそう言うとウキウキとした足取りで私の隣を歩き出す。


「ゲームのこと?」

「それ以外になにがあるの?」


詩子の返答に思わず笑ってしまう。
私だけじゃなく、詩子も随分とこのゲームにハマっているみたいだ。


「今までこんなに楽しくてスリリングなゲームしたことがないよ。昨日だって楽しみすぎて全然眠れなかったんだから!」


興奮気味に熱弁する詩子に私は何度も頷き返す。
私も詩子と同じような感じだ。

今日が楽しみで、昨日はしっかりと眠ることができなかった。
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