絶交ゲーム
☆☆☆

「このままじゃ私達が悪者になっちゃう」


昼休憩時間、私と詩子は中庭でお弁当を広げていた。


「それはまずいよ。玲香と洋子についた嘘もバレちゃうかもしれない」


詩子が焦った様子で言う。
そんなのわかってる。

でも、どうすればいいのかわらない。
この状態で更に嘘を吹き込めば、私達の立場は更に悪くなるだろう。


「今日はもうなにもできないかもね」


箸を置いて大きくため息を吐き出す。
もう電子マネーは1万円を切っているけれど、危険な端を渡るわけにはいかない。

私達は受験生なんだから、内心に響かせるわけにはいかないんだ。


「もっと慎重に行動すればよかった」


詩子は悔しそうに唇を噛み締めた。


「今からでも弥生と詩子のことをもう少し調べてみようか」

「調べるって?」
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