くちづけ 〜You look good wearing my future〜
よくわからないが、こんな風に花束を渡されるのは初めてだったので、嬉しい。

「ありがとう」

「いえいえ。それ、そのまま飾れるやつだから。行こう」

普段、倫也のお父さんの乗っている車を、今日1日貸してもらったとのこと。

運転席に倫也、助手席に私…何となく、不思議な感じがする。

「ねえ、何処に行くの?」

「ベタだけど、水族館なんてどうかなと」

「嬉しいなぁ!思えば、小学校以来かもしれない」

「喜んでもらえてよかったよ」

最初は少し変な感じだったものの、他愛ない話をしている内に、いつもと同じように笑っていた。

「そういえば、睡眠障害は良くなった?」
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