〜死神君と私の恋愛〜

死神降臨!



時刻は午後十二時。今日もまた新たに病院での生活が始まる。夜は地獄だ。


なぜならスマホを使わせてもらうこと出来ないからだ。


「はぁ、今日も眠れない‥‥‥」


コンコンッ


無駄に広い一人部屋に扉がノックする音が響き渡る。


「はーい、」


こんな時間に誰だろう。幽霊だったりしないだろうか。
恐る恐る返事をすると、ドアの向こうから若くて声の低い男性らしき人から返事が帰ってきた。


「入るぞ」


口調は少し荒っぽいが、人間だと分かると少しほっとした。


「はーい、どうぞ」


暗くてよく見えないが、影の形が歪だった。
え、もしかして本当に幽霊だったり‥‥‥。
そして、謎の人物が一度電気を付けた。


「眩しっ‥‥‥」


少し閉じかけた目を擦り、ぱちっと開く。
そして私は妙に納得した。あの歪な影はフードを被っていたからだった。


「あ、あのぉ誰ですか?看護師さん?」


「は?ちげぇよ!俺は看護師じゃねぇ」


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