とどまることをしらないで。


管野くん、知ってた?わたしって結構重いんだよ。


調理実習で管野くんに教えてもらってた子に嫉妬しちゃうくらいには、独占欲があるの。


わたしがあの子だったらって。


一緒の班が良かったって。



あんまり優しさを振り撒かないでほしい、わたしだけがいい、なんて。



心の中ではいつも、そんなことばっかり。




いつだって、不安でいっぱいなの。



だけど、“好き”っていう気持ちだけは積もっていくばかりで。膨らむしかなくて。


とめられない。とめたくない。



こんなに好きなのは、わたしだけかな。




もう一度、管野くんへの思いごと抱き締めるように握って、夢の中へ沈んでいった。








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