初恋は苦い思い出。でも出会うべく人と出会いました
 時間があったので少しだけお茶会に参加していた。でも少し早いよね? エントランスへ行くと小さなブーケを持ってジルベルト様が立っていた。

「オフィーリア、少し早いけれど迎えにきたよ」
「ジルベルト様、ようこそ」

「これ、オフィーリアは白い花が好きだったよね? 庭のカラーが綺麗だったから持ってきた」

 スマートだわ。そしてキレイなカラーだわ。白とグリーンが初夏を感じさせた。

「ありがとう。嬉しいです」

 照れながら受け取る。

「今日のオフィーリアはすごくキレイだね。いつもと感じが違う」
「ジルベルト様もとてもステキです。か、かっこいいよ」

 ジルベルト様ってこんな人だったっけ? 恥ずかしいけど嬉しい。まだ時間はあるし早く行き過ぎてもダメだよね……そうだ!

「ジルベルト様、まだ時間があるのでお茶でもしませんか?」
「いいの? お邪魔して」

「ロワール子息、いつも娘がお世話になっております」
「おかあさまっ!」
「挨拶に来たのよ。わざわざ迎えにきてくださったのに顔を出さないわけには行かないわよ」

「夫人初めまして。ジルベルト・ロワールと申します。オフィーリア嬢とは親しくさせていただいています。よろしくお願いします」

「まぁ。丁寧な挨拶痛み入りますわ。よろしかったらわたくしの友達がいるんだけど少しお話をしない?」

「はい、喜んで」

「え! なんで! ジルベルト様断って良いんだよ! 面倒だよ。あの年頃の夫人たちって!」

「……失礼な子ね。美味しいお茶があるのよ!」

 お母様のお友達は三人きていた。ハリーのお母様もいる。

「あらぁーオフィーリアちゃんも隅におけないわね!」
「あら! そういうことなの?」
「お似合いね。爽やかな二人ね」

「もうっ、違うから。ジルベルト様が困っているでしょう!」

「初めまして。ジルベルト・ロワールと申します。本日は友人宅でお茶会があるのでオフィーリア嬢を迎えに参りました。皆さんとお会いできて嬉しいです」

「ハンサムね。お会いできて嬉しいわ」
「素敵な子息ね。よろしくお願いしますわ」
「丁寧な挨拶ありがとうございます」

「どちらでお茶会をされるの? オフィーリアちゃんいつもより気合が入っているわね」

 ハリーのお母さんめ、余計なことを……

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