白い嘘と黒い真実
「性善説」と「性悪説」

中学二年の漢文の授業で習った項目であり、当時の私はよく意味が分からず、同居していたおばあちゃんに聞いてみたらそう教えられた。

つまり、おばあちゃんは性善説派。

私はおばあちゃんっ子だったから、言われた通り、自分の中で信用出来る人を見極めながら、いつかは幸せな結婚が出来ると思っていた。

そして、その言葉を信じ続けて早十四年が経過。
気付けば私はもう二十八歳と。三十路手前まで来ていることを、大好きなおばあちゃんが亡くなってから改めて認識したのだった。
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