Good day ! 3
とにかく恵真はゆっくり休んで!と寝室に追いやられ、恵真は有り難く一人で休ませてもらう。

3時間ぐっすり眠ってからリビングに戻ると、大和と翼と舞が川の字で眠っていた。

その様子に、ふふっと目尻を下げてから、恵真は夕食の支度をする。

目を覚ました三人と一緒に、恵真は久しぶりの家族での食事を楽しんだ。

大和に双子をお風呂に入れてもらい、恵真はゆっくりと一人でバスタイムを満喫する。

「はあー、ホッとするなあ」

心も身体も温まり、ここ数日間の緊張もすっかり解れてお風呂から出る。

リビングから大和の興奮した声が聞こえてきて、何事かと覗くと、舞がよちよちと歩くのを大和が手を叩いて見守っていた。

「舞、頑張れ!もう少し、凄いぞ!」

舞は、5歩歩いたあと、ぺたんと尻もちをつく。

「頑張ったなー、舞!」

大和が笑顔で舞を抱き上げ、高い高いをする。

すると、自分も!と思ったのか、翼も両手を床に付き、よいしょっ!と言わんばかりに立ち上がった。

「わあ!翼も立った!」
「本当だ、凄いぞ、翼!」

翼は、えへん!とばかりに胸を反らせて笑っている。

「嬉しいなー、決定的瞬間が見られて。なんか俺、感動したよ」

大和は両腕に双子を抱いて、満面の笑みを浮かべる。

夜は寝室で四人一緒に寝る事にした。

双子が寝つくと、大和が恵真に話し出す。

「恵真。俺はちゃんとみんなを守れているのかな。大変な時に、俺はフランスにいて恵真のそばにいてやれなかった。必ず守るって誓ったのに、俺は恵真を…」

苦しそうな表情の大和に、恵真は静かに微笑む。

「大和さん。私はどんなに離れていても、大和さんとの絆を感じます。指輪やネックレスに手を触れると、大和さんの気持ちがしっかり伝わってきて、私は守られているんだって思えます。それに何より、翼と舞は私達の大事な命です。この子達を守る為なら、私はとてつもないパワーが湧いてくるんです。必ず守ってみせるって。だから安心してください。私はちゃんとこの子達を守ります。大和さんの深い愛情を、いつも感じながら」
「恵真…」

大和は込み上げる想いをグッと堪えながら、恵真を抱き寄せる。

「俺の方こそ、いつも恵真に助けられてる。いつも恵真に幸せにしてもらっている。翼と舞を産んでくれて、大切に育ててくれて、そして俺にも変わらない気持ちで真っ直ぐに見つめてくれて。本当にありがとう、恵真」

恵真は、微笑みながら頷く。

「二人で一緒に、大切に翼と舞を育てていきましょう」
「ああ。俺達の宝物だもんな」
「はい」

大和は恵真の頭を胸に抱き寄せ、何度も優しくキスをした。
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