Good day ! 3【書籍化】
他の子ども達にも、一人一人丁寧に操縦をレクチャーし、サムアップで一緒に記念写真を撮る。

全員終わると、子ども達は一斉に大和に質問し始めた。

「あの!どうやったらパイロットになれますか?」
「そうだな、まずはパイロットになりたいと思う気持ちをいつまでも持ち続けること。そしてどんな事も一生懸命頑張り、仲間を大切にする。それが大事です」

「じゃあ、パイロットになって良かったことは?」
「無事に目的地に着いて、お客様が笑顔で飛行機を降りていくのを見た時は、良かったなと思います。それと、コックピットからきれいな空が見られるのも、嬉しいです」

「母ちゃんが、パイロットになったらきれいなキャビンアテンダントと結婚出来るって言ってました!ほんとに?」
「ははは!確かに、キャビンアテンダントと結婚しているパイロットもいるので、嘘ではないかな」

どんな質問にもしっかり子ども達と目を合わせて答える大和に、恵真はなぜだかドキドキして見とれてしまう。

その時、すぐ近くの母親達の会話が聞こえてきた。

「この機長さん、かっこいいし優しいし、モテるでしょうねえ」
「そりゃそうよ。ほら、結婚指輪してるし」
「そうよね。やっぱり奥様は美人のCAかしらね」

ひえー、と恵真は思わず後ずさる。

するとさっき質問した男の子が、また大きな声で大和に聞いた。

「ねえ、やっぱり機長さんも、きれいなキャビンアテンダントと結婚したの?」

その途端、ぴたりと母親達が会話を止め、耳をそばだてる。

「違うよ。きれいなキャビンアテンダントではなくて、きれいでかっこ良くて、優秀なパイロットと結婚したんだ」

ええーー?!と、子ども達と母親達の声が響き渡る。

恵真は顔を引きつらせて、ジワジワと壁際に下がった。
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