例えばその夕焼けがどれだけ綺麗だとしても


『やり直してみませんか、最初から。』
『出逢った頃から。』

坂月の言葉が蘇る。

それができたら、どんなにいいか。
最初から全てやり直せたら。

だけど、現実はそうはいかない。
現在は、過去の上に成り立っている。

それでも。

もしも、最初からやり直したとしても。

誰も傷付けない方法はないのかもしれない。

どちらにせよ。


「最低だ、自分。」

無力で小さくてはっきりしてなくて。

何をしても、いつも誰かを傷付けている。




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