忘れられない夏がすぐそこに。
光希くんは純の答えを聞く前に、私の手を取って走り出した。
「ちょっとっ・・・光希くんっ、待って、止まってっ」
少し走って近くの大きな公園に入ったところで光希くんは足を止めた。
ハァハァと上がった息を整える。
ちょっと・・・状況が・・・・・・
「急にごめん、実里」
「・・・・・・なんで、光希くんがK大にいるの?」
「オレもK大受けたから」
「え、ウソ・・・・・・どうして・・・」
「実里に会える方法がこれしかないと思ったから」
「っ、何言って・・・」
ちょっと待って、何言ってるの・・・?
私に会うって・・・どうして?そのためにわざわざK大受けたの?オレには無理だって言ってたのに?
ちょっと、意味がわからない・・・
「・・・なんで急に、ブロックした?」
「っ、それは・・・」
「なんかあった?」
「・・・・・・」
なんて言えばいいの。
そもそも、この感じは何?
私、遊び相手だったんじゃないの・・・?