怪盗ベルにおまかせ!
「じゃあ、わたしからもお願い。この2人のことは、あなたに任せてもいいかしら?」

「それは…、俺が捕まえたことにするって意味か?」

「ええ。そのほうが、わたしにとっても都合がいいから」


できることなら、あまり警察の人とは関わりたくない。

これでも一応、怪盗だから。


「いいのか?お前が捕まえたままにしておいたほうが、怪盗ベルの見方が変わる人もいるかもしれないのに」

「そういうのには興味ないの。あくまでわたしは、盗まれたものをもとの持ち主の返すだけだから。じゃあ、よろしくね!」

「待て、怪盗ベル!」


わたしはふわりと木の上から飛び上がると、校舎の屋根に上って姿を消した。


〈ねえちゃん。…もしかして、だれかに見られた?〉

〈うん。光井くんにね〉

〈えっ、ダンダンに…!?大丈夫だったの?〉
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