怪盗ベルにおまかせ!
でもたくさん休んだおかげで、ようやく熱も37度台まで下がってきた。


明日には学校に行けそうだ。


わたしは芹那ちゃんにメッセージを返信して、もう一度眠りにつこうとする。


そのとき、わたしの部屋のドアが勢いよく開いた。

マリンなんて、びっくりしてわたしの布団の中へ一瞬にして隠れた。


「ねえちゃん!」


入ってきたのは悠だった。


運動が苦手な悠が肩で息をしていて、慌ててわたしの部屋まで走ってきてくれたことがわかる。

それを見て悟った。


「…もしかして!」

「ああ!婚約指輪がどこにあるのかわかった!」


悠はようやく、偽ベルの奪ったものの隠し場所を見つけ出したのだった。


「じゃあ、早く取り戻しにいかなくちゃ…!」


わたしはベッドから起き上がる。

しかし、それを悠が止める。
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