怪盗ベルにおまかせ!
――大切なものを盗られて悲しむ人たちを笑顔にする。


芹那ちゃんの言葉に勇気をもらえた気がした。


「ありがとう、芹那ちゃん。そう言ってもらえてうれしい」

「お礼なんかいらないよ〜!コロを助けてもらったり、ベルの活躍で元気もらって感謝してるのはあたしのほうなんだからっ」


わたしと芹那ちゃんは顔を見合わせて笑った。


芹那ちゃんの言うとおり、光井くん以外にベルを悪く言う人はいなかった。

だけど光井くんは、周りに流されることなく『ベル=泥棒』という考えは決して曲げなかった。


その日の帰り。

悠に光井くんの話をしたら、ものすごく驚いていた。


「あのダンダンが…ねえちゃんのクラスにっ!?」

「うん。しかも、後ろの席なんだよね」

「マジかー!!生で見てみたいっ」

「それなら、学校にきたら?会えるよ?」
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