人形
中学校
通い慣れない真新しい通学路
その通学路には、何本も大きな桜の木が立っている。
4月ながら桜が咲き乱れ、ウチの真新しい制服に、真新しい鞄を桜色に変えていった。
ウチは、今日からこの『桃倭中学校』に通う‘大月志織’。
まぁ、少し太ってるが、普通の女子だ…。
考え方以外はね。
ウチがこれから通う少し古びた校舎の、桃倭中学校の正門を潜った 。
下駄箱に行くと、相変わらず髪の毛がアトムのように立ってる幼なじみの鷸原浩に会った 。
浩ちゃんは、どっちかというとあんまり目立つタイプではないはっきり言うと、影が薄いのだ。
それに、めっちゃ細い…





『おはよ。』

「あ、おはよ。」





ん?
クラス表を覗き込む。
…一緒だ…。
ウチが幼なじみの鷸原浩と1番の親友の齋藤綾と九埜流星と菅野康蔵が1年2組で一緒だ。
…こりゃ腐れ縁だな…。
齋藤綾はウチが幼稚園の時からの大親友。
顔も可愛くてスポーツ万能
頭もそこそこ良いし、性格も明るい…ショートカットでそんなに可愛いのは綾だからだと思う。
九埜流星は、スポーツ万能で頭も良い…。
流ちゃんは顔も中々良い方だと思う。
…耳はでかいけど…。
性格は、一言で言うと‘S’だな…うん…超ドSだ…。
そして最後に菅野康蔵。
こいつは、太ってるし馬鹿だけど、頑張りやだな…。
スポーツも駄目だけど、マラソンとか必ず最後まで走り抜く。
そして、1番のポイントは‘M’であること…。
康蔵ちゃんはものすごいドMだし変態だ…。





『もしかして、腐れ縁…?』

「…ははっ…そうかもね」





綾たちは先に来てるだろうから、さっさと行きますか…。





『今日午前中で終わりなんだっけ?』

「うん、入学式だからね。」

『じゃあ今日5人組で遊ばね?』

「おっ、良いね!」

『よし!三人にいっとこ…。』





教室に着いたウチ等は、ガラガラとドアを開けた。
………。



ガラガラ



「「いやいやいやいや、何で閉める。」」





いやだって、ここ絶対危ないよね?
なんか、投げてますよ?
つか、息ピッタリだなオイ。
ウチも浩ちゃんもビックリだよ。
てか、康蔵ちゃんは寝てるし?
寝ちゃ駄目だろ!
しかも、色々と可笑しいよこの教室!
違和感ないよ教室!
何で緊張感が無いの皆さん!
絶対普通じゃないから!
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