君と夢に跳ぶ恋
「その紙屑、捨てといてね〜」

お母さんはビリビリになった私の絵を指差してそう言った。

ドアが閉まる音がする。

私が描いた蝶の羽に涙が滲む。

私だっていつかこの蝶のように自由に飛んでみたいって想いを込めて描いたのに。

「羽がこんなになっちゃったらもう飛べないね・・・。」

溢れる涙はしばらく止まらなかった。
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