私のイチバンをあげてあげなくもない

一番が好き

物心ついたときから自分が他のみんなよりも特別だって気づいてた。

だからいつも一番だけを追い求めてきたの。






私が通う私立桜庭高校には、誰もが振り返るほどの美女がいるという。

・・・まあ、それは私のことなんだけど。

「見て!三科さんだ!」

「今日もめっちゃ美人だよねー!」

「わかる!マジ天使!っつーかもう天使超えて女神!」

「毎日眼福だよねー!この高校にしてよかったー!」

「付き合いてー!」

「俺なんて昨日夢で三科さんとあんなことやこんなことしちゃってさー。」

「あっ見てこっち来る!目が合うかな?」

三科椿。高校二年生。

大きなぱっちりとした瞳に黒いサラサラの髪。桜色の唇。整った顔立ち。

私の登校時には皆が私を一目見ようとして毎朝大量のギャラリーができるほど。

「きゃー!三科さーん!」

「見て!今俺に向かって手を振ってくれた!」

「バカ!お前じゃなくて俺だよ俺。」

「っていうか聞いた?三科先輩今月の定期テストまた上位3名だったって!しかも県大会で優勝だってよ!」

「私も聞いた!この前台風で被害に遭った場所にボランティアしに行って表彰されたって!しかも土曜日困ってたおばあさんを助けてたのを見かけたってクラスの子が言ってた!」

おまけに成績優秀でスポーツまで出来て、性格までいい。

・・・注目されない訳がない。

「三科先輩おはようございます!」

「皆さんおはようございます。」

ニコッと微笑んで手を振れば。

「三科さんが挨拶してくれた!」

「本当尊いわー。我が校のプリンセス、姫、マドンナ、エンジェル、桜庭高に舞い降りしヴィーナス!」

容姿端麗、才色兼備とはまさにこのこと。

その美貌と洗練された姿から、みんなからは姫を始めとした色々な異名で呼ばれてる。
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