女風に行ったら、モテ期がきた
クチコミ通り、マッサージは最高に気持ち良かった。あまりの気持ち良さに、完全に油断していた。

「ミキさん、仰向けになれますか?」

言われるまま仰向けになると、目の前にイケメンがいた。

「少しだけ、気持ちいいとこ触りますね?」

そこからはセラピスト雅紀の独壇場だった。

一応その都度許可を取られていた気はするけど、そんなものはあってないようなもので、完全に無意味だった。

「まじか、、」

意識を浮上させた私の第一声だ。

完全に、何か新しい扉が開いた。

「ありがとうございました。凄く、、あー、、勉強になりました」

そう言って、全裸のまま浴室に逃げ込んだ。これはやばい。扉の向こう側、まじでやばい。

シャワーを浴びて気分を落ち着かせてから部屋に戻ると、セラピスト雅紀が心配そうな顔をして、私が出てくるのを待っていた。

「ミキさん、大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫です」

「まだ時間に余裕がありますね?ミキさんが嫌じゃなければ、少し抱きしめさせてもらってもいいですか?」

私の返答を待たずに、セラピスト雅紀が腕を広げている。これは、、断りづらい。ここはおとなしく、抱きしめられておこう。

「ミキさんて、思ってたより、かわいい感じですね?俺、なんか久し振りにやばかったかも」

言ってる意味がよくわからない。だが私もやばい。ただ抱きしめられてるだけなのに、なんかやばい。

「ミキさん。そういえば、まだキスしてなかったですよね?キスもはじめて?してもいい?」

セラピスト雅紀が、そっと唇を重ねてきた。それを何度か繰り返していると、だんだんいい気持ちになって、、キスが深くなった。

駄目だ!これではさっきの扉がまた開く!

慌てて顔を離すと、イケメンがとんでもなくエロい顔をしてこっちを見てた。

「残念。そろそろ時間ですね?僕もシャワー浴びてきちゃいます」

セラピスト雅紀、、只者ではないな。

「ミキさん。また指名してくれますか?」

ん?営業タイムかな?

「いやー、凄く気持ち良かったし、もうこれで満足って感じかな?」

「えー?まだ実力の半分も出してませんよ?満足するの、早過ぎませんか?」

「いやいや、はまっちゃっても困るしね?」

「ミキさんになら、はまってもらいたいんだけどな、、」

なんだそれは、必殺技か?おばさんは騙されんぞ?

こうして、私の女風体験は、無事終了した。
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