好きな子が可愛すぎて付き合うのが前途多難な件
確かに俺がモテないのはビビりが原因かもしれないが、彼女が出来る出来ないは別問題だ。

だって俺の好きな人は今目の前にいる柚なのだから。

いじられようが一緒にいる理由はこれに尽きる。

(いやそれよりも今爆弾発言がなかったか・・・?)


「・・・柚って俺の顔いいって思ってんの?」
「それなりに」


柚はそういうことをさらっと言う。

そのせいでどれだけ俺が振り回されてきたと思っているんだ。

今だって自然な流れで一緒に帰っている。


「つーかそんなこと言って柚だって彼氏いないじゃんか。俺と帰ってて虚しくないの?」
「全然?だって私は好きな人といるわけだし」


一瞬時が止まったかと思った。

少なくとも足は止まった。


「・・・は?」
「ん?何?」


(好きな人"が"じゃなく、好きな人"と"って言わなかったか?え?つまりそういう言うこと?)

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